空き家を所有しているだけで重荷なっている人がいるのではないしょうか。自分も持ち家があり住むことができない、貸し出すとしても需要があるかわからず収益が見込めないなどどうすればいいか悩んでいる人も多いと思います。その場合は空き家を売ることも検討するべきです。その際にスムーズに売る方法や、メリット・デメリットを紹介していきます。
空き家を売るメリットは何か?
空き家の活用方法は思いつかず放置している所有者も多いでしょう。その場合は思い切って売ってしまうのも1つです。空き家を売却することで様々なメリットがありますので紹介していきます。
無駄な経費が必要なくなります
空き家にかかるお金として主なものは固定資産税と都市計画税です。これらは建物だけにかかるのではなく土地にもかかりますので放っておくだけで建物と土地だけでおおよそですが年間22万の税金を支払う必要が出てきます。また、管理する為の費用もかかってしまいます。自分で管理しないのであればお金を払って管理業者に支払わないといけませんし空き家が傷んだら修繕も必要になってきます。売ればこれらの経費を支払う必要がなくなりますので一つの税金対策にもなります
管理する必要がなくなります
空き家を放置していると「特定空き家」に指定される恐れがあります。特定空き家と判断された場合は固定資産税が6倍に膨れあがります。また管理を怠り、倒壊する危険性などが出た場合は強制解体で100万以上の損害賠償を請求される可能性も十分にあり、自分で管理するのが無理、活用する方法が思いつかないのであれば売却をして解放されるほうがメリットは大きいでしょう。
売ることでまとまった収入が得られます
空き家を売れば不動産なので「まとまった現金」が手元に入ってきます。そのお金で生活費に使ったり、家を購入しようと考えている人は頭金に使うのもありでしょう。ただ家というのは時間が経過すると価値が下がっていきます。手入れや修繕をこまめに行っている家であっても25年で0円になるというのが不動産業界の一般論となっています。空き家の場合は放置することで傷んでいき資産価値をさらに下げていきます。空き家を持った場合は賃貸にするなどの活用しないのであれば早く売ったほうがメリットが大きいです。
逆に売る場合のデメリットはあるのか?
空き家を売るメリットはまとまったお金が入るうえに無駄な経費・管理費用がかからなくなります。では逆に空き家を手放してしまう事でどんなデメリットはあるのかを紹介していきます。
売りたくても売れないケースがあります
空き家を売ろうとしても買い手が見つからないケースもあります。立地条件がよかったり、知人などに売却のあてがあれば別ですが、売却先を探す労力や手間がかかるのが空き家を売るさいの一つのデメリットといえます。不動産業者が買い取ってくれるケースもありますが思った以上に値段がつかない事が多いので早期に手放したいと考えている方以外は利用しない方がいいでしょう。
一つの資産を失ってしまいます
空き家といっても資産には間違いないので売ってしまうとその家がどのようになろうと口出す事はできなくなります。不動産を持っていると将来活用する事も可能ですし、子孫に残すこともできますが売って現金に換えてしまったら残す事は不可能に近いでしょう。また、想いでのある実家の場合もありますので、思い出のある場所を手放してしまうことになります。
売るデメリットはありますが、将来の可能性に根拠があるわけではありませんし割り切るkとができるなら「今活用できない」と判断し売った方がメリットは大きいでしょう。
空き家を売る時の流れは?
空き家を売るほうがメリットが大きいことがわかったと思います。もちろん思い出を大事にしたい人は管理するのも一つですが、売ると決めた場合の流れはどうなるのか説明していきます。
事前に準備をします
まず空き家の相場価格を知ることが重要になります。不動産はスーパーで買い物をするように定価があるわけではありません。売主と買主が相談して代金を決定します。その基準となるのが相場です。まずは周辺の取引事項を確認して自分の空き家がどれぐらいの価値を持っているのか正確に把握しましょう。
また空き家を売る際は必要書類も準備しておきましょう。必要な書類は4種類あります。
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- ・全部事項証明書(登記簿謄本)
- ・不動産権利書(登記識別情報)
- ・固定資産税課税明細書
- ・重要事項説明書
上記書類を事前にそろえておきましょう。
不動産の査定し媒介契約を結びましょう
相場を確認した後は不動産業者に査定をしてもらい媒介契約を結びましょう。空き家の査定は業者によって変わるため1社だけではなく複数査定してもらうことで適正価格を知ることができます。
不動産業者が決まれば下記の媒介契約を結びます。
- ・一般媒介契約
- ・専任媒介契約
- ・専属専任媒介契約
この3種類から選ぶ事になります。一般媒介契約は最も拘束が緩く、その不動産業者以外からも売却を仲介することができますし自分で売る先を決める事も可能です。専任媒介契約はほかの不動産業者に仲介を依頼することができなくなりますが自分で売る先を見つけることはできます。専属専任媒介契約をすると自分で売る先を見つけても不動産業者に仲介してもらわないといけません。
信頼できる、または腕のよい不動産業者にお願いするなら専任媒介契約か専属選任媒介契約を結ぶことで業者は熱心に活動を行ってくれます。逆に信頼できない場所に専任契約をしてしまうと不利益を受ける可能性がありますので媒介契約を締結する際は慎重になりましょう。
購入希望者に契約交渉をします
空き家を売りに出して購入希望者が現れたら契約条件の交渉を行います。このとき必ずといっていいほど「減額交渉」を受けることになります。頑なに減額交渉を受け付けないよりも気持ち価格を下げるとスムーズに契約交渉することができます。また減額交渉を見越して査定額より少し高めに設定しておくのも1つの手です。
締結契約を行い決済と引き渡しを行います
売る条件が決まったら売買契約書を作成して契約を締結します。この時に相手から手付金を受け取るこができます。契約時には決済日を決めますので、手付金を受け取った場合、売る側が契約を解除する場合は倍にして返す必要があります。また購入者側も手付金を放棄して契約を解除することもできます。
決済日になりますと、残代金を支払ってもらい空き家の引き渡しを行います。代金支払いは指定した銀行に振り込まれます。空き家の鍵と必要書類を渡して完了となります。
空き家を少しでも高く売る方法は?
空き家を売るなら少しでも高くしたいはずです。その場合は良い不動産業者を選ぶことが重要となります。良い買主が見つかるかどうか、契約交渉を少しでも有利な条件で進めることができるかは業者にかかっています。時間をかけてしっかりと選ぶことが空き家を少しでも高く売る方法となります。
また掃除や管理も重要になってきます。長年放置していると売る時に庭が荒れていたり、多くの場所が傷んでいることが普通です。そのまま売却活動をしても買主にとっても印象が悪くなります。そうならない為にも庭の手入れやゴミの片づけを行い見た目が悪くならないように整えていく必要があります。
空き家のリフォームは必要?
空き家を売る際にリフォームするべきか迷う人も多いです。築年数が古く傷みが激しいケースの場合は売れないのではないかと心配になるからです。しかし、リフォームを行うと費用の上乗せをしないといけなくなり購入希望者の範囲が狭まってしまいます。また買主によって自分たちで好きなようにリフォームを行いたい場合や土地だけ欲しいケースがありますので先にリフォームをして費用を上乗せするのはデメリットの方が多いです。どうしても心配なら最低限の範囲に留めておきましょう。
空き家はいつ売るべきか?ベストな時期はいつ頃か?
空き家を売った場合は得られた譲渡所得に対して所得税などの様々な税金がかかります。その税金は所有年数が5年以下が高く、5年が過ぎた場合、10年を過ぎた場合と期間が長くなれば税率が下がってきます。ただし、空き家などのマイホームは特別措置を受ける事ができます。住まなくなってから3年目の年末までに売ることができれば譲渡所得から「3,000万まで」の控除されます。つまり空き家は「3年以内」に売るのがベストなタイミングといえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 空き家を所有して重荷に感じているのであれば早めに売るほうがメリットは大きいです。空き家を放置しておくことで所有者の大きな負担となってしまいますし、倒壊の危険性も高まり近隣の住民に迷惑をかけてしまう可能性があります。思い出がありどうしても売れない場合はこまめな手入れをするかお金を払って業者に頼み、しっかりと管理していきましょう。もしそれが難しいのであれば空き家を売りに出す事を検討し良い不動産業者を見つけて相談してみてはいかがでしょうか。