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任意売却はすぐに行うべき?時間をかけるべき?適切な売却と引っ越しの時期とは。

住宅ローンを滞納してしまった。
ついに、裁判所から「担保不動産競売開始決定通知」が届いてしまい、流石にこのまま今の住居には住んでいられないし、早く引っ越ししないとまずいかな。
そう考える、思ってしまう人がほとんどだと思います。
確かに、早く空けるように努める必要はありますが、すぐに退去しなければならないというわけではなく、むしろ時間をかけて適切に段階を踏んで引越しを行う方が良いと言われることが多くなっています。
下記にて、任意売却中の引っ越しの時期について早急に行うのは良いことなのか、ギリギリまで遅らせて良い物なのか説明していきます。

慌てて引っ越しをする必要はありません

早速の結論となってしまいますが、「担保不動産競売開始決定通知」がご自宅に届いてもすぐに転居してしまうことは考え直すべきです。

住宅ローンの支払いを継続して滞納してしまうと、裁判所から「担保不動産競売開始決定通知」が届きます。裁判所からの通知となれば、誰でも慌ててしまうでしょう。またすぐに従わなければ、もっと大事になってしまうそんな風に思ってしまうかと思います。

しかし、何事も慌てて判断するというのは危険が伴います。追い討ちをかけるように債務整理を行う弁護士や司法書士の中には転居(引っ越し)を勧めてくる方もいて、そのような状況ともなればますます慌ててしまうことでしょう。

とはいえ最近では、引っ越しを遅らせるように提案することが増えてきています。なぜ、急いで引っ越しを始めないことはよいのでしょうか。理由は以下の通りです。

競売はすぐに行われるわけではないということ。

「担保不動産競売開始決定通知」が届いても、競売が開始されるまでには約5ヶ月以上かかるでしょう。そのため、「競売不動産」という名目で一般公開されるまで一定期間以上の猶予があります。

新たな転居先の家賃負担が開始されてしまうことを避けられる

通達が届いてすぐに転居を決めることで、引っ越し代はもちろん、新たな家賃が発生してしまいます。滞納している家賃負債の上に、さらに費用がのしかかることとなるでしょう。

資金を準備することができる

競売開始までの期間は家賃が発生しないため、入居を続けることでその分を貯蓄に回すことができます。

売却代金からの配分を損失してしまうことを避けられる

任意売却の成立後に、生活資金と引っ越し費用が配分されます。単純に、成立前に引っ越ししてしまうと、配分されません。

〈適切な任意売却の時期の判断として、誤った認識の例〉

  • 1. 競売されている状況を、近所にすぐに知られてしまうのではないか
    上記でも述べましたが「担保不動産競売開始決定通知」が自宅に届いても、すぐに競売不動産として公開されるわけではありません。プライバシーな情報も、現代では厳しく管理しなければいけない時代であり、その情報が近所の方へ漏洩されることは基本的にはないと言えるでしょう。
  • 2. 競売成立後には、賃貸住宅を借りることが難しくなるのではないか
    競売処分経験の有無は、賃貸住宅契約の際に行う審査に直接的な影響は小さいと言います。
  • 3. 自己破産申請に影響を与えてしまうのではないか
    自己破産申請を依頼した弁護士が早めに転居することを勧めることがありますが、自己破産の審査には影響を与えませんので、気にしすぎる必要はないと言えるでしょう。

金銭的な負担を軽減させるために遅らせたほうがいい

借金滞納の問題解決に向けて相談をする際に、「1日でも早く引っ越しをしましょう」と相談相手から言われる方が、多くいるようです。

任意売却が成立する前に引っ越しすることで、室内を何もない状態にしている方が売りやすいと考える人もいるかと思います。もちろんそれができれば良いのでしょうが、任意売却を迫られている状況ではとても難しいでしょう。それは多くの「手間」と「費用」がかかるからです。

長年住んだ住宅には、その分多くの荷物があることでしょう。要不要の判別や片付ける作業は短時間では済まないことがほとんどで、かなりの時間を要すかと思います。

また引っ越しは費用の面でも、負担が大きくかかります。引っ越し業者への依頼費用は決して安くはありませんし、不用品の処分も業者に依頼すればコストはかかるでしょう。加えて新しい転居先の家賃も積み上がる様に発生しますし、契約費用として敷金・礼金、仲介手数料、鍵交換費、クリーニング代等も発生してしまうのです。

売却が成立するギリギリまで待ってから引っ越すことは、金銭的な負担を軽減してくれるポイントがもう2つあります。適切な表現とは言い切れない面もありますが、任意売却中はその住宅に対して金銭的な負担を負わずに、住むことが可能です。負担が軽くなる分、多少貯蓄に回す金額を増やすことができます。

もう1点として任意売却を進める際に、売却代金から一部捻出できる可能性があるということです。負債が売却代金よりも大きい場合には、負債者は売却代金全額を債権者に返済しなければなりませんが、債権者の中には引っ越し代を協力金として対応してくれる方もいます。売却が成立する前に引越しを済ませてしまうことで、債権者から「売却して資金を捻出しなくても引っ越しすることが可能な債務者」として判断されてしまうことがあるのです。
そのような判断をされてしまうと、引っ越し代を取り戻すことは難しく自己負担となってしまいます。売却成立してから引っ越しとなると、「慌てて転居先を見つけるなければ」や「引っ越し作業に迫られてしまうののではないか」という意見もあるでしょう。しかし売却成立後の引っ越し期限は、債権者により差はありますが約2ヶ月程度以内と言われています。2ヶ月あれば、新たな転居先を見つけるには十分な時間を取れるでしょうし、引っ越し作業も行えるでしょう。

買手無しで引っ越ししても任意売却は可能

任意売却中の方の中にも「お子様を新学期に合わせて転校時期を調整したい」、「転勤が重なってしまった」などの事情があり、買い手が決まる前に引っ越しを済ませてしまいたい方もいらっしゃるでしょう。引っ越し費用が用意できるのであれば、買い手が決まり次第、早々に引っ越しを済ませてしまっても問題はありません。

なぜなら買い手が決まり売却が成立してからでないと、引っ越しできないということはないからです。加えてマンションにお住まいの方の場合、住宅ローン返済だけでなく併せて修繕積立金と管理費用を止めて対応することも可能であり、それにより管理組合に対して気が引けてしまうようなことも状況としてはあり得ると思います。そういった場合にも、早めに引越しをして対応していただいて構いません。

債権者からの協力金(引っ越し代)だけで引っ越しできるか。

上記でも売却成立後に引っ越しを行うことで債権者からご好意として、協力金(引っ越し代)が捻出される場合があるということを述べました。これに関しては、あくまで厚意であり確実ではないということを念頭に入れ置かなければなりません。

仮に協力金の支援があったとしても、契約金や仲介手数料、敷金・礼金といった引っ越しにかかる初期費用や、引っ越し業者への依頼料といった諸々全てを賄うことは難しい額がほとんどです。もちろん多少でも支援してもらうに越したことはありませんが、状況によっては金銭以外の重要なことを優先する判断も必要であり、適切な任意売却引っ越し時期の一つの答えとして買い手が決まる前に引越しを行うことかもしれません。

任意売却で早々と引っ越しを決める際の注意事項

買い手が決まっていない状況で引っ越すということは、任意売却進行中の住居をいつでも売れて買い手が見つかる状況で公開するようにしなければ、より不安な日々を過ごすことになるかと思います。少しでも高く、1日でも早く売るために注意事項がいくつかありますので確認しておきましょう。

    • 1. 最低限の清掃
      少しでも高く売れるように、早く買い手が見つかるようにするには清潔な部屋として公開する方がよいでしょう。汚れを残したままというのはマナーとしてもよろしくありません。
    • 2. 不要物の処分
      1の内容と被る面もありますが、不要物がたくさん残っている部屋に、買い手となる人が魅力を感じるでしょうか。なかなか難しいでしょう。清掃と同様、いらない物は処分を行い、任意売却中は綺麗な部屋として公開しましょう。
    • 3. 敷地内の環境整備
      戸建住宅の場合には、庭の手入れも抜けなく行いましょう。庭の雑草や、枯れたガーデニングを残したまんまにするなど見えない部分と油断して何もせずにいると、売値が下がることもあるでしょうし、買い手が見つかりにくくなることが考えられます。細かい部分も丁寧に注意しましょう。

まとめ

任意売却をしなければならない状況では冷静に物事が判断しにくくなるかと思いますが、急いで引越しをする必要がないのであれば、焦らずに期限の中で買い手が見つかるまで、売却住居に住みながら少しでも早く・高く売れるように努めるべきでしょう。

引越し代も、債権者から協力してもらえるかもしれませんし、債務者自身も資金を創る期間として過ごすことができるからです。

とはいえ、買い手が見つからずとも引越しを進めることも可能ですので、状況に合わせて債務者が自身の状況に合った判断をして良いと思います。
空室(空き家)として売却する際には買い手がわの目線に立って最低限の清掃と、不用品の処分、敷地内の手入れは抜け目なく行いましょう。

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