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【2025年版 総合】栃木県 相続不動産の売却相場解説と予測

栃木県の相続した一戸建て(築古・中古)、マンション、土地それぞれの売却相場と動向について2024年全般の動向を振り返りつつ、売却市場の特徴や2025年以降の予測を解説しています。

栃木県 中古一戸建て売却の2023年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

・栃木県 中古一戸建ての販売価格推移

【表 2023年~直近までの一戸建ての販売価格推移(単位:万円/月)】

2023年はこれくらいで売れました

仲介 1,633万円で売れました
買取 1,143万円で売れました

2024年はこれくらいで売れました

仲介 1,670万円で売れました
買取 1,169万円で売れました

今これくらいで売れています

  • 仲介 1,514万円で売れました
  • 買取 1,060万円で売れました

・栃木県 売れた中古一戸建ての特徴を比較

栃木県で売れた中古一戸建ての特徴を、年次で比較します。
2023年から2024年にかけて売れた中古一戸建ては、特徴、平均売却価格ともに大きな変化はありませんでした。

栃木県では「築27年」「建物面積120㎡」「土地面積326㎡」前後の中古一戸建てに引き合いが強い傾向にあります。

また、2023年に人気だった最寄り駅は「宇都宮駅」でしたが、2024年は「小山駅」周辺の中古一戸建てが活発に取引されました。

【栃木県で売れた中古一戸建ての特徴 年次推移】

売れた特徴

2024年

2023年

築年数(平均)

27.24年

27.2年

駅徒歩(平均)

15.70分

15.48分

建物面積(平均)

120.45㎡

119.03㎡

土地面積(平均)

326.9㎡

325.38㎡

価格(平均)

1,670万円

1,633万円

最寄駅

小山駅

宇都宮駅

参照: 国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2025年以降の一戸建て(築古・中古)需要予測

ずばり、
栃木県の中古一戸建て需要は、

  • 堅調に推移していくでしょう
  • 宇都宮市に隣接するエリアに注目が集まっています。

取引件数は増加

栃木県の中古一戸建てにおける売却価格は、2023年から2025年の現在にかけて下落傾向にあります。
これは、一戸建て需要が減退しているわけではなく、様々な価格帯の物件が取引されていることを示しているからです。
中古一戸建ての成約件数は、2025年1月と過去2年の同時期を比較すると以下のとおりです。

【中古一戸建て 成約件数】

年/月

成約件数

2023/01

28件

2024/01

40件

2025/01

49件

参照:レインズ|マーケットデータ 全国版 2025年1月
参照:レインズ|マーケットデータ 全国版 2024年12月

表から分かるとおり、中古一戸建ての成約件数が最も多いのは2025年1月です。
売買価格は下落しているものの、成約件数はむしろ増加しており、活況といえるでしょう。

加えて、総務省統計局が発表している持ち家比率のデータ(2018年時点)によると、栃木県では「一戸建て」比率が71.6%を占め、「一戸建て志向」が強いです。
栃木県ではマンションよりも一戸建てを好む県民性があり、中古一戸建てを売却しやすい傾向にあります。

参考:総務省統計局|「社会生活統計指標 −都道府県の指標− 2022」

宇都宮市に隣接する市に集まる人気

県庁所在地である宇都宮市は、栃木県の人口の約4分の1が集中しています。
ただし、近年では宇都宮市に隣接する「さくら市」にも注目が集まっています。
さくら市は、宇都宮市と隣接しながらも自然があふれ、田園風景が残るのどかなエリアです。
宇都宮市と比較して地価が安いといった特徴があり、ファミリー層から人気が高いです。

また、「2016年住みやすさランキング」で栃木県1位を獲得、さらに2022年には民間の調査において「栃木県内でまちの幸福度No.1」を獲得するなど住みやすさに関してはかなりの定評があります。

参考:栃木県庁 地域振興課|ベリーマッチとちぎ さくら市
参考:栃木県庁 地域振興課|ベリーマッチとちぎ 上三川町
参考:さくら市役所 総合政策課|データで見るさくら市

栃木県 中古マンション売却の2023年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

栃木県 中古マンション売却の2023年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

・栃木県 中古マンションの売却価格推移

【表 2023年~直近までの中古マンション売却価格推移(単位:万円/月)】


2023年はこれくらいで売れました

仲介 1,954万円で売れました
買取 1,368万円で売れました

2024年はこれくらいで売れました

仲介 2,093万円で売れました
買取 1,465万円で売れました

今これくらいで売れています

  • 仲介 2,183万円で売れました
  • 買取 1,528万円で売れました

・栃木県 売れた中古マンションの特徴を比較

栃木県で売れた中古マンションの特徴を、年次で比較します。
2023年から2024年までに売れた中古マンションの特徴には大きな変化はありませんが、平均売却価格は右肩上がりで上昇しています。

栃木県で売れやすい中古マンションの特徴は「築21年」「駅から徒歩12分」「専有面積71㎡」前後となります。

【栃木県で売れた中古マンションの特徴 年次推移】

売れた特徴

2024年

2023年

築年数(平均)

21.24年

21.7年

駅徒歩(平均)

12.37分

12.77分

専有面積(平均)

71.86㎡

71.85㎡

価格(平均)

2,093万円

1,954万円

最寄駅

宇都宮駅

宇都宮駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2025年以降の中古マンション需要予測

ずばり、
栃木県の中古マンション需要は、

  • 新たな都市開発によって、宇都宮市での需要が高まると予測されます。
  • 都内へのアクセスが良いエリアに集まっています

ライトラインの延伸によって高まる土地開発

栃木県では現在、様々な開発が進められていますが、なかでも注目を集めているのが「ライトライン」の延伸事業です。

現在は、JR宇都宮駅東口から高根沢工業団地まで約14.6kmがつながっており、「宇都宮大学陽東キャンパス」や「グリーンスタジアム前」といった大勢の人が集まる場所を中心につないだルートとなっています。

今後は、JR宇都宮駅西側への延伸を予定しており、2030年代前半の開業を目指しています。
延伸に伴い、JR宇都宮駅周辺は「サーパス宇都宮」「レーベン宇都宮」などのマンション建設が盛んに行われており、今後も延伸区間に該当するエリアでのマンション需要は高まるでしょう。

参考:宇都宮ライトレール株式会社|駅西側延伸

都内へのアクセスの良いエリアに需要あり

栃木県でマンション需要が高いエリアは宇都宮市と小山市です。
実際に2018年時点の宇都宮市と小山市のマンション戸数は他の地域と比較して多くなっています。

【2018年の栃木県のマンション戸数】

市別

マンション戸数

宇都宮市

1万440戸数

小山市

1,930戸数

下野市

750戸数

足利市

690戸数

栃木市

370戸数

参照:栃木県庁 住宅課|栃木県マンション管理適正化推進計画

なかでも小山市は新幹線が停車するほか、JR宇都宮線・JR水戸線・JR両毛線が接続しており、東京へのアクセスが非常に優れたエリアです。
そのため、県内はもちろん県外へ通勤する人たちからも需要があり、特にファミリー世帯向けの3LDKのマンションに人気が集まっています。

栃木県 土地売却の2023年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

栃木県 土地売却の2023年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

・栃木県 土地の売却価格推移

【表 2023年~直近までの土地の販売価格推移(単位:万円/月)】

2023年はこれくらいで売れました

仲介 1,241万円で売れました
買取 869万円で売れました

2024年はこれくらいで売れました

仲介 1,270万円で売れました
買取 889万円で売れました

今これくらいで売れています

  • 仲介 1,037万円で売れました
  • 買取 726万円で売れました

・栃木県 売れた土地の特徴を比較

栃木県で売れた土地の特徴を、年次で比較します。
2024年は2023と比較して、面積がやや狭い土地に引き合いがあり、「駅から徒歩15分」「面積384㎡」前後といった特徴の土地を中心に取引されました。

2023年は「黒磯駅」周辺の土地が活発に取引されていましたが、2024年はより都心までのアクセスが良い「東武宇都宮駅」周辺に人気が集まりました。

【栃木県で売れた土地の特徴 年次推移】

売れた特徴

2024年

2023年

駅徒歩(平均)

15.27分

15.40分

面積(平均)

384.42㎡

397.23㎡

価格(平均)

1,270万円

1,241万円

最寄駅

東武宇都宮駅

黒磯駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2025年以降の土地需要予測

ずばり、
栃木県の土地需要は、

  • 下野市と大田原市に注目が集まっています。
  • JR・東武沿線周辺の土地は一定の需要が見込めます。

注目を集める下野市と大田原市

2024年の地価公示をみると、栃木県の多くの地域で住宅地の地価は下落していますが、「宇都宮市」、「小山市」、「下野市」、「大田原市」の4市は地価が上昇しています。

【栃木県における住宅地の地価上昇地域】

住宅地

上昇率(%)

宇都宮市

0.9

小山市

0.6

下野市

0.4

大田原市

0.1

参照:令和6年地価公示のあらまし

特に、下野市と大田原市は前年の下落から上昇に転じています。
下野市は「小金井駅」「自治医大駅」「石橋駅」とJRの駅が3つもあり、東京都内までは乗り換えなく、約80分で行き来が可能です。

さらに、医療体制は全国トップクラスとされ「自治医科大学附属病院」をはじめ、専門病院やクニリックが立ち並んでおり、子育て中も老後も安心して暮らせるまちづくりがなされ、幅広い世帯に好まれる地域となっています。

また、大田原市は栃木県を代表する工業都市とされており、市内に製造業の事業所数は170社以上もあります。
栃木県内でも地価が比較的安価であることから、市内の工業地帯で働くファミリー世帯からの需要があります。

参考:栃木県庁 地域振興課|ベリーマッチとちぎ 大田原市
参考:栃木県庁 地域振興課|ベリーマッチとちぎ 下野市

JR・東武沿線周辺は人気が高い

栃木県では近年、移住者支援に力を入れています。
特に複数の路線が乗り入れ、かつ新幹線の停車駅でもある宇都宮市や小山市は、県外からの移住者支援が充実しています。

なかでも特徴的なのは、東京圏への通勤・通学の補助金制度です。
特定の条件をみたした移住者に対して、定期券購入の補助金を支給しています。

また、宇都宮市や小山市に限らず、北千住まで直結した特急リバティが通る「東武日光線の沿線」や、東京駅まで乗り換えが不要なほか、座れることも多い「宇都宮線の沿線」でも土地需要が見込めます。

参考:宇都宮市役所 都市ブランド戦略課|東京圏に新幹線通勤・新幹線通学する方の定期券購入費を補助!
参考:小山市役所 田園環境都市推進課|小山市新幹線通勤定期券購入補助金について
参考:栃木県庁 地域振興課|ベリーマッチとちぎ 野木町

栃木県の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移

栃木県の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移

・人口推移について

2005年をピークに減少傾向へ

2025年1月時点の栃木県の人口は、187万9,905人となり、前年同月比(191万6,787人)で3万6,822人減少しました。
栃木県の人口は2005年をピークに減少に転じており、2060年には120万人を下回ると見込まれています。

・人口増減率について

人口増加は上三川町のみ

2024年時点の市町村別の人口増減率を見ると、前年比で人口が増加しているのは上三川町のみで、その他の市区町村ではすべて減少しています。

【2024年 栃木県内の増減率ベスト5】

順位

市区町村

増減率

1位

上三川町

0.41%

2位

小山市

-0.18%

3位

芳賀町

-0.28%

4位

宇都宮市

-0.32%

5位

さくら市

-0.41%

【2024年 栃木県内の増減率ワースト5】

順位

市区町村

増減率

1位

塩谷町

-2.45%

2位

那須鳥山市

-2.30%

3位

茂木町

-2.29%

4位

那珂川町

-2.05%

5位

日光市

-1.46-%

「塩谷町」や「那須鳥山市」、「茂木町」は人口減少に加え、老年人口(65歳以上)が多く、特に栃木県東部エリアでは少子高齢化が進んでいます。

・年齢構成について

進む少子高齢化

栃木県の年齢構成は以下のとおりです。

【年齢3区分別人口の比較】

年齢3区分別

2024年10月
人口(構成比)

2020年10月
人口(構成比)

年少人口
(0~14歳)

20万3,114人
(11.0%)

22万7,553人
(12.0%)

生産年齢人口
(15~64歳)

107万7,470
(58.3%)

111万5,611人
(58.8%)

老齢人口
(65歳以上)

56万6,159人
(30.7%)

55万4,381人
(29.2%)

日本全体で進行中である少子高齢化は、栃木県でも大きな課題となっています。

・世帯数について

世帯数増加が与える明るい影響

栃木県の世帯数は2025年1月時点で82万5,143世帯となり、前年同月比(81万7,144世帯)で、およそ8,000世帯増加しました。
この傾向はこの1年だけに限らず、10年前の2015年と比較すると以下のとおりです。

【世帯数及び1世帯あたりの人員比較】

2025年

2015年

世帯数

82万5,143世帯

80万853 世帯

世帯当たり人員

2.28人

2.50人

2015年から2025年までの10年間で2万世帯以上増加しました。
しかし、1世帯あたりの人員は減少していることから、単身世帯や核家族世帯の増加が考えられます。

世帯数の増加は不動産価格を下支えする明るい材料となりますので、栃木県の不動産市場は活況となっていくでしょう。

参考:栃木県庁 統計課|栃木県毎月人口推計月報
参考:栃木県|めざすとちぎの姿 第1部
参考:栃木県庁 市町村課|令和6年 市町村別の人口及び人口動態
参考:栃木県庁 栃木県生活文化スポーツ部統計課|令和6(2024)年 栃木県の人口
参考:栃木県庁 統計課|年齢別人口調査結果(市町別年齢別人口)
参考:栃木県庁 市町村課|平成27年 世帯数

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