おすすめの活用方法5選 一覧
1.アパートを経営する
2.戸建て賃貸経営をする
3.更地にして貸し出す
4.デイサービス施設として活用する
5.民泊経営する
1.アパートを経営する
【山口県で「アパートを経営する」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
山口市や周南市など |
〇 |
◎ |
△ |
アパート経営には高額な初期投資が必要ですが、長期的に安定した収益が見込めるため、土地活用法として人気があります。
また、相続税対策としても有効です。
山口県には16を超える大学キャンパスがあり、また瀬戸内海沿岸には多くの企業や大規模工場が点在しています。
このため、学生や従業員向けの住宅需要が期待できます。
また、山口県では外国人労働者の増加が大きく注目されており、外国人労働者のための賃貸需要も存在します。
【山口県の日本人と外国人の人口】
人口 |
平成25年11月 |
令和5年11月 |
---|---|---|
日本人 |
140万5,107人 |
127万7,510人 |
外国人 |
1万1,292人 |
1万8,387人 |
山口県では過去10年間で約60%(約7,000人)ほど増加しており、県の人口の約1.44%を外国人が占めています。
そのため、雇用している企業が外国人労働者のためにアパート1棟を借り上げるケースも少なくありません。
ただし、アパート経営は安定した収入が期待できる一方で、大抵は融資を利用して資金調達を行います。
さらに空室率のリスクや維持費の増大も考慮しなければなりません。
アパート経営の成功は、立地と市場分析の正確さにかかっています。居住環境が良く、利便性の高いエリアが望ましいですが、供給過多のエリアでは稼働率が低下する可能性があります。
経営開始前には地域の不動産事情に詳しい不動産会社への相談がおすすめです。
2.戸建て賃貸経営をする
【山口県で「戸建て賃貸経営をする」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
山口市や周南市など |
◎ |
〇 |
△ |
戸建て賃貸経営は、相続した実家や現在使用していない住宅を賃貸物件として活用し、家賃収入を得る方法です。
山口県では、瀬戸内海沿岸の多くの企業や工場があるエリアが、戸建て賃貸経営に適しています。和気町から下関市にかけての瀬戸内工業地帯には、ENEOSや出光興産などの大企業が進出しています。
また近年はユニクロを運営するファーストリテイリングの本社がある山口テクノパークのような山間部の産業団地にも多くの企業が進出しており、従業員や転勤者による定期的な住宅需要があります。
特に戸建て賃貸経営のターゲットはファミリー層ですから、学生が多い地域よりも企業が進出しているエリアで運営することがおすすめです。
また、アパート経営と比較して長期間の入居が見込まれるため、より安定した収益が期待できます。
ただし、空室のリスクには注意が必要です。アパートと異なり、一戸建ての空室期間中は収益があげられません。
上記のようなリスクを理解し、計画的に戸建て賃貸経営に取り組むことが重要です。
3. 更地にして貸し出す
【山口県で「更地にして貸し出す」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
幹線道路に面している土地 |
◎ |
△ |
◯ |
初期投資を抑える土地活用法として、「土地の貸し出し」があります。
相続した実家や空き家を解体し、更地の土地を事業者に貸し出す手法です。
土地を借りた事業者は賃貸経営を行ったり、店舗や事務所を構えたりと事業を行います。
山口県の幹線道路沿いに空き家や土地をお持ちなら、一定の需要が望めます。
土地を貸し出すメリットには、建築物の新築など高額な初期投資が不要であり、安定した収益を得られる点があります。
また、企業がビジネス利用として10~20年単位で借りるケースが多く、長期的な安定収入が期待できます。
一方で、デメリットとしては
- 収益性が他の活用方法より低い
- 借りる人がいないと成立しない
- 期限のある借地契約にしなかった場合、半永久的に貸し続けることになる
- 建物を取り壊し更地にすることで固定資産税が上がる
などが考えられます。
特に契約形態には注意が必要です。
普通借地権と定期借地権があり、普通借地権は借り手側の権利が強く、地主側に正当な理由がない限り契約更新が続くため土地が戻らないリスクがあります。
そのため、更新は自動更新ではなく、地価の上昇に合わせて賃料を変更可能な「定期借地」の契約が望ましいです。
土地の貸し出しは長期的な土地活用に適しており、検討する価値があります。
検討する際は、不動産会社などの専門家に相談した方がよいでしょう。
4. デイサービス施設として活用する
【山口県で「デイサービス施設として活用する」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
広域で需要あり |
△ |
〇 |
〇 |
全国第3位の高齢化率の山口県において、相続した空き家をデイサービス施設として活用することは、
デイサービス施設とは、要介護の高齢者が利用する通所型の介護施設を指し、日帰りが基本です。家族の介護負担軽減に繋がり、利用者本人も安心して過ごせるため、利用者数が年々増加しています。
また、デイサービス施設でのオンライン診療の受診が可能となり、デイサービス施設の役割も年々重要度が増しています。
空き家をデイサービス施設として活用する利点としては、都市部だけでなく郊外や高齢化が進むニュータウンでも需要が見込まれます。
また、一般的には事業者に一括で貸し出す形を取り、アパートやマンションのように入居者数に左右されず、安定した収入が期待できます。
くわえて、老人福祉施設として固定資産税が非課税になる点もメリットです。
ただし、デイサービス事業には注意点もあります。
「市街化区域」内での設置が基本となり、「市街化調整区域」での開設は原則認められていません。
また、福祉施設の性質上、各自治体との連携が必要になります。
デイサービス施設として活用をお考えの際は、行政の福祉部門との事前協議や関連事業者との綿密な打ち合わせが求められます。
参考:山口県庁土木建築部|空き家利活用事例集
参考:山口県庁統計分析課|令和2年国勢調査 人口等基本集計結果
5. 民泊経営する
【山口県で「民泊経営する」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
下関市、萩市、周防大島 |
△ |
△ |
◯ |
民泊ビジネスは、空き家やマンションの一室を旅行者に貸し出す活用方法です。
古い空き家でも、その古さを活かしたリノベーションやリフォームを施すことで、国内外の観光客から人気を集める可能性が高まります。
山口県では、本州の玄関口「下関市」や城下町「萩市」、瀬戸内のハワイ「周防大島」といった主要観光地で民泊の需要が見込めます。
また、単に宿泊施設を提供するだけでなく、地元の農業体験や地域文化に触れることができる体験サービスを付加した民泊も近年注目されています。
例えば、周防大島町では「農山漁村生活体験ホームステイ」のようなプログラムを通じて、民泊と地域体験を組み合わせた新しい観光スタイルを提案しています。
参考:周防大島町役場|民泊体験(農山漁村生活体験ホームステイ)
ただし、民泊運営にはいくつかの注意点があります。
まず営業日数は1年のうち180日間と法律により定められています。
また、観光客が主な利用者であるため、宿泊単価や宿泊日数がトレンドや外部要因、例えばコロナ禍のような事態に影響されやすいです。
したがって、賃貸経営のような安定した収益を保障することは難しいです。
民泊運営を検討している場合は、計画段階で事業者と十分な協議が必要でしょう。
参考:山口県庁環境生活部|住宅宿泊事業・住宅宿泊事業について