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不動産売却時のつなぎ融資って?

「家を住み変えよう」と思った事はありますか?
家を売却する事と新居を購入する事を同時期に行う場合、売買の時期のズレ等から、一時的に費用が足りなくなることがあります。そんな時に役立つのが「つなぎ融資」というローンです。今回は、不動産の売買時における「つなぎ融資」について、わかりやすく説明させて頂きます。

つなぎ融資とは?

「つなぎ融資」とは、あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、一言で説明すれば、不動産売買のうちある期間だけ一時的に融資してもらう、という仕組みの住宅ローンです。つなぎローンとも言われています。つなぎ融資が利用されるケースとして、主に2ケースがあります。

住み替える場合のつなぎ融資

まず1つ目は、今居住している家を売却し、次の家に住み替える場合です。この中でも、さらに2つのパターンに分別されます。まず、「買い替えつなぎ」というもので、「買い先行」の場合に、購入した物件の価格から売却した物件の価格をひいて足りなかった部分の費用をつなぎ融資で借りて補う、というパターンです。
「買い先行」とは、まず住み替え先の新居を購入してから、現在住んでいる住居を売却するという住み替え手法です(逆に、今居住している家を売り払ってから新居を購入するやり方を「売り先行」といいます。)一般的な住宅ローンとの違いとして、「売却する予定の家はどの位の値段で売れるのか」という査定があります。この「買い替えつなぎ」の借り入れの期間は、長くとも一年程です。

もう一つのパターンとして、「抵当権抹消つなぎ」というものがあります。
まず、「抵当権」とは、住宅ローンでお金を借りた時、そのローンを返済できなかった(債務不履行)場合の担保として不動産を確保しておく権利です。もっと簡単にいうと、「ローンの支払いができなくなった場合はその家屋と土地を銀行が取り上げることができますよ」、という契約の権利のことです。
基本的には抵当権を設定しないと、銀行はローンを貸し出してくれませんので、必ずこの契約を結ぶことになります。住宅を売却しようとするとき、売却予定の住宅のローンよりも売却価格が低くなってしまった場合、差分は持ち出しで補う必要があります。なぜかというと、住宅ローンを完済しなければ抵当権が解消されず、引き渡すことができないからです。しかし、その時手元に資金が十分にない事もあるでしょう。そんな時につなぎ融資を使い、ローンを完済することを「抵当権抹消つなぎ」としています。

注文住宅を購入する場合のつなぎ融資

次に、2つ目のケースで、注文住宅を購入する場合(住み替えに限らず)です。注文住宅を購入する時は、ほとんどの方は住宅ローンを契約すると思います。注文住宅の場合は、建売住宅とは違って、注文を受けてから「建築する」という行程があり、その着工金、中間金という支払いが生じます。
実は、通常の住宅ローンというものは、原則として、竣工し終わっている建物に対して融資されるものなので、建物が完成した後に役所に登記し、その建物にローンの担保となる抵当権ができてから、やっと融資が可能になります。しかしそれでは完成前に支払うべき手付金や中間金(数百万円ほど)が支払えないこともあるでしょう。そんな時に「つなぎ融資」を受けることで解決するということができます。つまりこのケースにおいてのつなぎ融資とは、不動産を売却後、新築で住宅を購入する時に、建物が完成するまでの間、工務店等に支払うべきお金を短期的に借りるためのローンなのです。

短期ではあるもののローン商品ですから、利用するにあたっては審査が必要になります。審査に合格した場合、金利と元金を支払いますが、多くの金融機関で、100万円程度を借りられる限度額に設定している所が多いようです。そして融資期間は6か月から1年以内で、不動産を売却後にその売却代金で一括返済するのが条件となっています。似たようなものとして「買い替えローン」というローンもありますが、現在居住している家と、次に住む予定の家をタイミングを合わせて売買するのが難しいようです。
また、「ダブルローン」というローンもありますが、これは二重にローンを組むことになるため審査の厳しさや諸々のリスクを抱えることになりますので、そのような場合において、つなぎ融資を利用するメリットは十分にあるでしょう。

つなぎ融資のメリット・デメリット

次に、このつなぎ融資を利用する場合のメリット、デメリットについて説明させて頂きます。まず、メリットとしては
・新居の引越しまでに住む仮住まいの費用がいらなくなる
・一回の引越しで住み替えることができる
などでしょうか。

つなぎ融資を利用しない場合、不動産の売却が決まってからではないと引っ越せないため、新居に移動する前に物件を引き渡さないといけなくなりますが、その間は仮住まいを用意する必要があります。その賃貸料や礼金などの費用が不要になるということです。また、つなぎ融資を利用すれば、一旦仮住まいに家財を引っ越し、そして新居にまた引越し、という二度手間を省くことができます。

次にデメリットですが、
・通常のローンよりも金利が高い
・住宅ローン控除が適用されない
・融資期間は基本的に6か月から一年以内の短期間のみ
・売却額が未定のまま次の物件を購入することになる
・どの金融機関でも取り扱っているわけではない
・印紙代・事務手数料・各種申請書などの代金が必要
・つなぎ融資だけを単独で利用することは、ほとんど不可能
・連帯保証人が必要になる
などといった事が挙げられます。

つなぎ融資とは、先述の通り、結局は金融商品であり、いってしまえば普通のローンの一つでしかありません。ローンですから、当然金利が課せられます。しかも、一般的な住宅ローンの金利よりも高く、3%程のことが多いのですが、これは無担保で融資できるためです。さらに契約時の印紙代や振り込み手数料、事務手数料などもかかるので、事前にある程度の見積もりを考えておきましょう。そして、つなぎ融資には住宅ローン控除が適用されないという事です。住宅ローン控除の要件のひとつに、「借り入れ期間が10年以上」とあるので、期間が短いつなぎ融資では、その対象外となってしまうからです。

また、つなぎ融資をする場合、ほとんどは単独で契約することはできず、住宅ローンを融資してもらう同じ金融機関で借りることになります。そして、つなぎ融資は全ての金融機関で取り扱っているわけではありません。例えば、いわゆるネット銀行の類では、ほぼ取り扱いはないようです。さらに、連帯保証人(人的担保)が必要になります。住宅ローンは団体信用生命保険への加入により、死亡の際にはローン返済の義務が消失されますが、つなぎ融資の場合はそうではないため、連帯保証人に請求が行くことになっているからです。

まとめ

「つなぎ融資」という短期ローンについて、その仕組みやメリット・デメリットを解説してきました。「つなぎ融資」とはその名の通り、住宅住み替えや購入などの際に、つなぎ的に利用するローンとなります。通常のローンより融資期間が短く、金利が高めに設定されており、連帯保証人が必要であったり、さらには住宅ローン控除も受けることができない等、ややデメリットの方が目立つかもしれません。

しかし、つなぎ融資を使うことで住宅の住み替えが容易になったり、スムーズに新居へ移行できるなどのメリットもあります。しっかりと資金などの計画を立てて、慎重に利用しましょう。

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