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【2024年版 総合】東京都 相続不動産の売却相場解説と予測

東京都の相続した一戸建て(築古・中古)、マンション、土地それぞれの売却相場と動向について2023年全般の動向を振り返りつつ、売却市場の特徴や2025年以降の予測を解説しています。

東京都 中古一戸建て売却の2022年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

東京都 中古一戸建て売却の2022年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

東京都 中古一戸建ての販売価格推移

【表 2022年~2024年10月までの一戸建ての販売価格推移(単位:万円/月 )】

成約件数(2024年)

2022年はこれくらいで売れました

仲介 5,336万円で売れました
買取 3,735万円で売れました

2023年はこれくらいで売れました

仲介 5,332万円で売れました
買取 3,732万円で売れました

今これくらいで売れています

仲介 5,346万円で売れました
買取 3,742万円で売れました

・東京都 売れた中古一戸建ての特徴を比較

東京都で売れた中古一戸建ての特徴を、年次で比較し推移を見ます。

2022年から2023年にかけて、売れた中古一戸建ての特徴、平均売却価格ともに大きな変化はなく、2024年も同水準です。

東京都では、「築20年」「建物面積100㎡」「土地面積107㎡」前後の中古一戸建てに引き合いが強い傾向にあるといえます。
なかでも八王子駅周辺の中古一戸建てが活発に取引されました。

【東京都で売れた中古一戸建ての特徴 年次推移】

売れた特徴

2023年

2022年

築年数(平均)

20.59年

19.6年

駅徒歩(平均)

11.28分

11.38分

建物面積(平均)

99.31㎡

100.71㎡

土地面積(平均)

106.55㎡

107.53㎡

価格(平均)

5,332万円

5,336万円

最寄駅

八王子駅

八王子駅

参照: 国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2025年以降の一戸建て(築古・中古)需要予測

ずばり、
東京都の中古一戸建て需要は、

  • 2025年以降も引き続き東京都全域で堅調に推移するでしょう。
  • 「多摩地区」をはじめとする郊外での需要の高まりが期待できます。

東京都全域で堅調に推移

近年、資材高騰の影響により全国的に新築一戸建ての価格は高くなっています。
そのため、新築住宅の購入を検討している層からも、新築に比べ価格の安い「中古一戸建て」が注目を集めています。

東京都の中古一戸建ての平均売却価格は過去2年と比較しても、上表のように大きな値崩れはありません。
また、成約件数も前年と比べて安定した数字を保っているため、今後も時期を問わず高値で売却できる可能性が高いでしょう。

東京都の中古一戸建て成約件数

成約件数(2024年)

6月

7月

8月

9月

10月

東京都

件数

456

411

280

456

387

前年同月比(%)

24.3

10.8

6.1

27.4

-6.5

参考:レインズ|サマリーレポート2024年10月度

多摩地区での需要の高まりが期待できる

東京都の一戸建て価格は資材高騰の影響もありますが、都心とされる23区は地価の上昇なども影響し、新築中古ともに全国の中でもより高額で手が出しづらい状況が続いています。
そのため、今後は23区よりも価格が安い多摩地区に需要が集まるでしょう。

23区と多摩地区の中古一戸建ての平均成約価格は以下の通りです。

23区と多摩地区の平均成約価格の比較

成約平均価格(2024年)

6月

7月

8月

9月

10月

23区

成約価格(万円)

7,112

6,576

6,853

7,027

6,430

多摩地区

成約価格(万円)

3,852

3,688

3,484

3,857

3,799

参照:レインズ|サマリーレポート2024年10月度

同じ東京都でも多摩地区の方が3,000万円程度安くなっているため、東京都に一戸建てを購入したいけれど、23区内の購入を断念した層の需要が見込めます。
なかでも「八王子市」や「武蔵野市」といったエリアは、ファミリー層からの人気が高いです。

「八王子市」は多摩地区の中心地として栄え、今後益々の発展が期待できる都市です。
2026年には「イオンモール八王子インターチェンジ北」といった大型ショッピング施設が完成し、将来的にはリニア中央新幹線の駅が隣接する相模原市(橋本駅)に完成予定となっています。

また、「武蔵野市」は都内でも珍しく、多くの緑地が残された自然溢れるエリアです。
市内には緑地を活かした「武蔵野中央公園」、「井の頭恩賜公園」といったお出かけスポットも充実し、ファミリー層からの需要が期待できます。

資材高騰や地価の上昇はしばらく続くと見られ、多摩地区といった郊外の中古一戸建て需要も高まっていくでしょう。

参考:イオンモール|(仮称)八王子インターチェンジ北

参考:相模原市役所 都市建設局|相模原市リニア駅周辺まちづくりガイドライン(案)

東京都 中古マンション売却の2022年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

東京都 中古マンション売却の2022年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

東京都 中古マンションの販売価格推移

【表 2022年~2024年10月までの中古マンション販売価格推移(単位:万円/月 )】

【表 2022年から直近の中古マンションの平均売却価格推移(単位:万円/月)】

2022年はこれくらいで売れました

仲介 5,335万円で売れました
買取 3,735万円で売れました

2023年はこれくらいで売れました

仲介 5,681万円で売れました
買取 3,977万円で売れました

今これくらいで売れています

仲介 6,081万円で売れました
買取 4,257万円で売れました

・東京都 売れた中古マンションの特徴を比較

東京都で売れた中古マンションの特徴を、年次で比較し推移を見ます。
東京都の中古マンションの平均売却価格は2024年にかけて上昇傾向です。

2022年から2023年の間に売れた中古マンションの特徴には大きな変化はなく、売却価格だけが前年比で400万円(7.04%)上昇という結果でした。

東京都で売却しやすい中古マンションの条件としては、「築22年」「駅から徒歩7分」「専有面積59㎡」前後が挙げられます。

【東京都で売れた中古マンションの特徴 年次推移】

売れた特徴

2023年

2022年

築年数(平均)

22.7年

22.0年

駅徒歩(平均)

7.24分

7.17分

専有面積(平均)

59.54㎡

59.17㎡

価格(平均)

5,681万円

5,335万円

最寄駅

勝どき駅

豊洲駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2025年以降の中古マンション需要予測

ずばり、
東京都の中古マンション需要は、

  • 23区を中心に堅調に推移するでしょう。
  • 郊外では都心へのアクセスが良い「三鷹市」や「八王子」エリアにニーズが見込めます。

価格上昇でも衰えないマンション需要

国土交通省が発表している不動産価格指数によると、マンション価格は下記の図の通り全国的に高騰を続けています。

参照:国土交通省|不動産価格指数(令和6年8月・令和6年第2四半期分)

2010年を「100」として計算しており、2024年8月度のマンション価格指数は全国平均「206.4ポイント」、東京都「210.5ポイント」と、2010年と比較すると2倍以上の価格で取引されています。

また、レインズが公表しているサマリーレポートによると、東京都内のマンション価格が大幅に上昇しているにもかかわらず、成約件数は大きく落ちることなくほぼ横ばいとなっています。

東京都の中古一戸建て成約件数

成約件数

6月

7月

8月

9月

10月

23区

件数

1,528

1,425

1,000

1,274

1,316

前年同月比(%)

7.3

-3.2

-9.6

-11.7

-11.7

多摩地区

件数

1,528

1,425

1,000

1,274

1,316

前年同月比(%)

7.3

-3.2

-9.6

-11.7

-11.7

参照:レインズ|サマリーレポート2024年10月度

以上のことから東京都のマンション需要は堅調に推移していくと見られ、今後も高値での売却が期待できます。

マンション取引はやはり23区が中心

レインズが公表しているサマリーレポートによると、東京都全域の取引件数の大多数を23区が占める結果となりました。

成約件数と成約㎡単価

成約件数(2024年)

6月

7月

8月

9月

10月

東京都
全域

件数

1,818

1,746

1,223

1,545

1,599

成約㎡単価(万円)

103.40

106.91

101.11

104.64

104.64

23区

件数

1,528

1,425

1,000

1,274

1,316

成約㎡単価(万円)

112.50

118.43

111.93

114.79

115.14

多摩地区

件数

290

321

223

271

283

成約㎡単価(万円)

55.47

55.79

52.59

56.94

55.80

参照:レインズ|サマリーレポート2024年10月度

23区内の中古マンションは売れやすい状況が続いており、なかでも注目エリアは、「江東区」や「渋谷区」が挙げられます。

「江東区」は東京都の東側に位置しており、下町情緒が残る「亀戸」や「北砂」、近未来的な「青海・有明」や「豊洲」など、東京都の新旧を感じられる人気エリアです。
交通の利便性も高く、単身世帯やファミリー世帯からの需要はもちろん、近年では投資用マンションとしての需要も見込まれます。

「渋谷区」では現在、渋谷駅周辺で100年に1度ともいわれている大規模な再開発が進められています。オフィスを中心とした高層ビルやこども教育施設、賃貸住宅や店舗などを含む民間複合施設の整備が行われます。

今後も様々な事業が予定されていることから地価の上昇が期待でき、しばらくは時期を問わず高値での売却が可能でしょう。

一方の23区外では、成約㎡単価が23区と比較して、約半額となっています。
23区と比べると売却価格は低くなりますが、都心へのアクセスの良さや生活のしやすさから「三鷹市」や「八王子市」も売却しやすいです。

参考:一般社団法人 江東区観光協会|アクセス

参考:東京都庁 市街地整備部|道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業

参考:東京都庁 市街地整備部|渋谷一丁目地区共同開発事業

東京都 土地売却の2022年から現在までの売却動向と2025年以降の予測

東京都 中古一戸建ての販売価格推移

【表 2022年~2024年10月までの土地の販売価格推移(単位:万円/月 )】

2022年はこれくらいで売れました

仲介 5,609万円で売れました
買取 3,926万円で売れました

2023年はこれくらいで売れました

仲介 5,845万円で売れました
買取 4,092万円で売れました

今これくらいで売れています

仲介 6,097万円で売れました
買取 4,268万円で売れました

東京都 売れた土地の特徴を比較

東京都で売れた土地の特徴を、年次で比較し推移を見ます。
2022年から2023年にかけて土地の平均売却価格は上昇しており、2024年も上昇トレンドは継続しています。

なかでも2023年、2022年ともに八王子駅周辺の土地が人気で、「駅から徒歩10分」「面積145㎡」前後が多く取引されました。

【東京都で売れた土地の特徴 年次推移】

売れた特徴

2023年

2022年

駅徒歩(平均)

10.22分

10.47分

面積(平均)

143.93㎡

148.68㎡

価格(平均)

5,845万円

5,609万円

最寄駅

5,681万円

八王子駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2025年以降の土地需要予測

ずばり、
東京都の土地需要は、

  • 2025年以降も引き続き東京都全域で高い需要が見込まれます。
  • 今後、注目すべきエリアは東京都の「西部エリア」です。

東京都全域で土地需要は高い

東京都の土地需要は、23区はもちろん、区外でも高い需要があり、実際に2024年の地価公示を見ると東京都全域で前年比4.1%地価が上昇しています。

〈地区別・用途別対前年平均変動率〉

(単位:%)

地区
項目

住宅地

商業地

2024年

2023年

2024年

2023年

23区

5.4 3.4 7.0 3.6

多摩地区

2.7 1.6 3.8 2.1

東京都全域

4.1 2.6 6.3 3.3

参照:東京都庁 財務局|令和6年 地価公示価格(東京都分)の概要

東京都の中でも23区の住宅地の地価は、前年比5.4%上昇しています。
23区内で上昇率が最も高かったのは豊島区(7.8%)で、次いで中央区(7.5%)、文京区(7.4%)となっています。
豊島区や文京区は都心である新宿区に隣接していることが地価の上昇に影響しました。

一方で多摩地区の住宅地の地価は、前年比2.7%の上昇となりました。
多摩地区で上昇率が最も高かったのは調布市(4.5%)で、次いで府中市(4.4%)、武蔵野市(4.3%)となっています。

東京都では23区はもちろん、郊外でも「都心に隣接している」または「アクセスの良いエリア」の土地需要は引き続き堅調に推移していくでしょう。

参照:東京都庁 財務局|令和6年 地価公示価格(東京都分)の概要

多摩地区全域ですすむ活性化

23区や調布市、府中市、武蔵野市以外では、東京都の「西部エリア」も今後注目が高まっていくことが予想されます。

例えば、「八王子市」は多摩地区の中心地として発展を続け、もともと人気の高いエリアです。
現在は八王子駅南口の整備が行われており、公園や図書館などの交流スペースと防災機能を兼ね備えた「集いの拠点」が2026年に誕生する予定です。
ますますの活性化が期待され、今後も「八王子市」の人気は継続するでしょう。

また八王子市だけでなく、近年は多摩地区全域で発展を目指し様々な事業が進行中です。
なかでも、注目が集まっている事業は「多摩都市モノレール延伸計画」です。
「武蔵村山市」「瑞穂町」はその延伸区域に該当します。

延伸区域には新たに7つの駅が設置される予定となっており、駅が設置されることで駅周辺地域は活性化が期待でき、需要が高まると予測できます。

参照:八王子市役所|八王子駅南口集いの拠点

参照:八王子市役所|『八王子駅南口集いの拠点』整備・運営事業 ミライテラスプロジェクト概要説明書

参照:東京都庁・多摩都市モノレール株式会社|多摩都市モノレールの延伸、上北台から・箱根ヶ崎間の計画

東京都の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移

東京都の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移

・人口推移について

2030年をピークに減少へ

東京都の人口は2024年11月時点で1,420万2,541人です。
前年同月比で9万1,808人増加しており、東京都の人口は増加傾向にあることが分かります。

しかし、東京都の予測では2030年をピークに減少に転じ、2065年の人口は1,231万人になるとしています。

・人口増加率について

都心部を中心に人口は増加

2024年11月時点の東京都の人口増減率は前年同月比「+0.65%」です。
市区町村別に見ると、増加率の上位5つは区部が占めており、なかでも中央区が圧倒的に増加しています。
反対に、山梨県との県境の村や島しょ部では減少傾向にあります。

【東京都内の増加率ベスト5】

順位

市区町村

増加率

1位

中央区

6.02%

2位

品川区

1.11%

3位

板橋区

1.05%

4位

大田区

0.79%

5位

足立区

0.73%

【東京都内の減少率ワースト5】

順位

市区町村

減少率

1位

檜原村

-3.62%

2位

利島村

-3.31%

3位

小笠原村

-3.17%

4位

三宅村

-2.60%

5位

奥多摩町

-2.58%

・年齢構成について

進む少子高齢化
2020年に行われた国勢調査による東京都の年齢構成比は以下の通りです。

【年齢3区分別人口の比較】

年齢3区分別

2020年
人口(構成比)

2015年
人口(構成比)

年少人口
(0~14歳)

156万8,415
(11.17%)

152万3,297人
(11.27%)

生産年齢人口
(15~64歳)

928万4,428
(66.09%)

892万7,428人
(66.05%)

老齢人口
(65歳以上)

319万4,751
(22.74%)

306万4,546人
(22.67%)

3区分全てで人口は増加していますが、年少人口の増加率は3区分の中で唯一減少という結果でした。少子高齢化は日本全体で課題とされていますが、東京都も例に漏れず進行しています。

・世帯数について

世帯数の増加に伴う不動産価格上昇

2024年11月時点の世帯数は「757万785世帯」となっており、前年同月比で約12万世帯増加しています。
この傾向は1年だけに限ったものではありません。

10年前の2014年と比較すると以下の通りとなっています。

【世帯数及び1世帯あたりの人員の比較】

2024年

2014年

世帯数

757万785世帯

669万9,669世帯

世帯当たり人員

1.88人

1.97人

2014年から2024年にかけて87万世帯以上増加という結果となりました。
ただし、一世帯あたりの人員は減少しています。

人員減少の要因としては、単身世帯や核家族の増加によるものと考えられます。
単身世帯向けや2LDKといった二人暮らし向けの賃貸需要の高まりが期待でき、不動産価格を下支えする明るい材料といえます。

参照:東京都庁 人口統計課|東京都の人口(推計):毎月

参照:東京都庁 総務局統計部|「東京都の人口(推計)」の概要

参照:東京都庁 政策企画局|【データ】2065年までの東京の人口・世帯数予測について

参照:東京都庁 人口統計課|令和2年国勢調査 調査の概説

参照:東京都庁 人口統計課|住民基本台帳による東京都の世帯と人口(町丁別・年齢別) 平成26年1月

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