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おすすめの活用方法5選 一覧
1.アパート経営をする
2.戸建て賃貸として活用する
3.更地にして貸し出す
4.空き家バンクに登録する
5.サービス付き高齢者向け住宅を経営する
1. アパート経営をする
【富山県で「アパート経営をする」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
富山市、高岡市、南砺市、射水市 |
〇 |
◎ |
△ |
おすすめの実家や空き家の活用方法の1つに、アパートの賃貸経営があります。
建築費用などの初期投資が高額となり、土地の広さも必要となりますが、アパート経営は、長期的に安定した収益を期待でき、節税対策としても有効な土地活用方法です。
富山県の場合、リコージャパンやNEC、マイナビ、といった日本を代表する大手企業の富山支社が多数あり、TSK、三協立山、北陸電力、トナミホールディングス、大建工業、川田テクノロジーズといった地元の有名企業も多くみられます。
さらに、県内には富山大学や富山県立大学などの他、短期大学、専門学校を合わせると30校近い教育機関も設置されています。
企業や学校周辺の立地であれば、転勤者や学生向けの住居としての一定の需要が見込めるでしょう。
アパート経営の成果は、より確かな市場分析と適切な立地・間取りなどが鍵を握ります。
周辺環境が良く、交通利便性に恵まれていることが好ましいですが、そうでなければ空室や維持コストの増加が収益を上回るなどの問題が発生し、投資回収が難しくなるリスクもあります。
まずは近隣他物件の状況を把握しながら、不動産の専門家に相談し、事前調査や経営計画をきちんと立ててから決断することが大切です。
2. 戸建て賃貸として活用する
【富山県で「戸建て賃貸として活用する」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
富山市、高岡市、南砺市、氷見市、砺波市 |
◎ |
〇 |
△ |
相続した実家や現在使われていない空き家等を賃貸物件として活用し、家賃収入を得る戸建て賃貸経営もおすすめです。
必要に応じてリノベーションやリフォームの手間はかかりますが、一戸建ての賃貸活用は、アパート経営と比べて初期投資を抑えられるという特徴があります。
一度入居者が決まれば長期的に居住してもらえる傾向があり、安定した収益が見込めます。
富山県は県外からの移住推進に取り組んでおり、推進本部を設置した翌年の平成20年には156人だった移住者が、令和4年には6倍近い892人に増加しています。
市町村別の移住者数は全体の約20%が富山市に、続いて高岡市、南砺市、氷見市、砺波市が上位5位となっています。
よって上記の地域で、今後一戸建て賃貸への引き合いが強まる可能性が高いと考えています。
ただし、一戸建てを賃貸物件として貸し出すためには、地域のニーズを正確に把握することが大切です。
アパートやマンションと違い戸数があるわけではないので、需要を見誤ると入居者が集まらず、その間の収益はゼロになるリスクがあります。
地域の実情に詳しい不動産会社に相談することで、空室リスクを減らすことができるでしょう。
参考:富山県庁「移住相談窓口を通した県外からの移住者数等について」
3. 更地にして貸し出す
【富山県で「更地にして貸し出す」適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
富山市の商業地、土地が幹線道路に面している地域 |
◎ |
△ |
〇 |
おすすめの土地活用法として、「更地にして土地として貸し出す」という方法もあります。
相続した実家や空き家を解体し、更地にした土地を事業者に貸し出すという手法です。
土地を借りた事業者は、賃貸経営を行ったり、店舗や事務所を構えたりして事業を展開することができます。
令和5年時点で地価が上昇している富山市の商業地や県内の幹線道路沿いに空き家や土地をお持ちの場合、一定の需要が見込めます。
メリットとしては、建築物の新築費用などは事業者が負担するため、初期投資が不要であり、土地活用が初めての方でも始めやすいことが挙げられます。
また、企業は事業用として10~30年といったスパンで契約するため、長期間にわたり安定的な収入が期待できるでしょう。
リスクとしては、
- 収益性が他の活用方法より低い
- 借り手が見つからなければ収入がない
- 契約期限によって土地が戻らない場合がある
などが考えられます。
特に契約形態は、注意が必要です。
土地の貸し出しには普通借地権と定期借地権がありますが、普通借地権では借り手側の権利が強く、地主側に正当な理由がない限り契約更新が続くため、土地が戻らないリスクがあります。
普通借地権 |
定期借地権 |
|||
---|---|---|---|---|
一般 |
建物譲渡特約付 |
事業用 |
||
契約期間 |
30年以上 |
50年以上 |
30年以上 |
10年以上 |
利用目的 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
事業用 |
更新後の期間 |
1回目20年、 |
なし |
なし |
なし |
借地関係の終了 |
正当な事由が |
期間満了 |
建物譲渡 |
期間満了 |
土地の貸し出しは長期的な土地活用に適していますが、検討する際は、不動産会社などの専門の事業者に相談してみましょう。
参考:富山県庁生活環境文化部県民生活課「令和5年地価公示について」
4.空き家バンクに登録する
【表 空き家バンクに登録する場合の適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
富山県全域 |
◎ |
〇 |
◎ |
全国的な空き家問題が深刻化する中、富山県でも平成30年時点で空き家の戸数が60,000戸(住宅総数の13.3%)を超え、年々増加傾向にあります。
そのため富山県では「くらしたい国、富山」推進本部を設置し、空き家に関する相談や利活用の支援などを積極的に行っています。
注目すべきは県内15の市町村による空き家バンク「市町村空き家情報バンク」を運用し、空き家の物件情報を発信している点です。
さらに県および各市町村では、個人や企業などに向けて空き家物件の取得やリフォーム、利活用などにおける幅広い支援策も用意されており、一定条件をクリアすれば費用面のサポートを受けることが可能です。
空き家活用の事例として、「コワーキングスペース+シェアハウス」や「県外移住者用住宅」などに変更して活かされているケースもあります。
空き家バンクの利用は公的機関を介した売買となるため、初心者でもリスクが少なく手間もかからないことから、お手軽な活用方法の1つとして考えられるでしょう。
参考:富山県庁 富山県土木部建築住宅課「市町村空き家情報バンク」
参考:富山県庁 富山県庁富山県土木部建築住宅課「空き家対策の支援制度一覧表」
5. サービス付き高齢者向け住宅を経営する
【表 空き家バンクに登録する場合の適性度データ】
向いている地域 |
始めやすさ |
収益性 |
リスク |
---|---|---|---|
富山県全域 |
× |
〇 |
△ |
サービス付き高齢者向け住宅とは「高齢者向けのバリアフリー住宅」のことで、要介護度が低い高齢者の入居を対象にした住宅です。
地域社会への貢献と収益性を兼ね備えた土地活用策ですので、広い敷地をお持ちなら、選択肢の1つとしておすすめです。
サービス付き高齢者向け住宅は、平成23年の「高齢者の居住の安定確保に関する法律」改正によって導入され、高齢者の住宅不足に対処することを目的とするため、国土交通省の補助金制度の対象にもなっています。
富山県では県内人口が減少する中、2030年には75歳以上の人口が20万人を超えてピークを迎え、人口に占める高齢化率も上昇が続く見込みです。
サービス付き高齢者向け住宅の経営する場合、駅から少し離れたような立地条件の土地でも賃貸経営ができることがメリットとして挙げられます。
新築時には建築費の補助制度を活用でき、税金の軽減措置もあるため制度を積極的に利用できれば負担が少なくできることも魅力です。
逆にデメリットとしては、最低でも200坪以上の敷地が必要となり、間取りなどが特殊なため用途変更も難しくなる点が挙げられます。
経営を始める際には、地域ニーズの理解や専門的な知識が必要になりますが、長期的な経営を検討する場合は土地活用の良い選択といえます。
参考:富山県庁 富山県庁「本県の高齢化の状況と 高齢者保健福祉等の状況」