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【2023年版 総合】大阪府 相続不動産の売却相場解説と予測

大阪府の相続した一戸建て(築古・中古)、マンション、土地それぞれの売却相場と動向について2022年全般の動向を振り返りつつ、売却市場の特徴や2023年以降の予測を解説しています。

大阪府 中古一戸建て売却の2021年から現在までの売却動向と2023年の予測

大阪府 中古一戸建ての販売価格推移

【表 2021年~2023年8月までの一戸建ての販売価格推移(単位:万円/月)】

2021年はこれくらいで売れました

仲介 2,201万円で売れました
買取 1,541万円で売れました

2022年はこれくらいで売れました

仲介 2,343万円で売れました
買取 1,640万円で売れました

今これくらいで売れています

  • 仲介 2,445万円で売れました
  • 買取 1,711万円で売れました

大阪府 売れた中古一戸建ての特徴を比較

大阪府で売れた中古一戸建ての特徴を、年次で比較します。

2021年から2022年にかけて中古一戸建ての価格は上昇傾向です。

【大阪府で売れた中古一戸建ての特徴 年次推移】

売れた特徴

2022年

2021年

築年数(平均)

25.23年

24.57年

駅徒歩(平均)

11.3分

11.8分

建物面積(平均)

103.92㎡

105.57㎡

土地面積(平均)

110.34㎡

111.47㎡

価格(平均)

2,343万円

2,201万円

取引件数(最多の市町村)

大阪市

大阪市

取引件数(最多の最寄駅)

高槻駅

寝屋川市駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2023年度以降の一戸建て(築古・中古)需要予測

2023年度以降の一戸建て(築古・中古)需要予測

大阪府の中古一戸建ての価格は上昇傾向にあり、この傾向は2023年以降も続くと見られています。
特に最寄駅から徒歩12分以内、そして土地面積が110㎡前後の物件が好まれており、築20年以降の価格が少し落ち始める物件が多く取引されているのが大きな特徴です。
大阪府全域で中古一戸建ての需要が高く、なかでも大阪市と堺市の需要が特に高いです。
他にも豊中市などの北部エリア、枚方市や東大阪市などの東部エリアなど、大阪市への通勤圏にあたる地域での需要が目立ちます。
また、大阪市内でみると、中心部から離れた東住吉区や生野区、東淀川区などで中古一戸建ての売買が活発に行われています。

また、大阪府では大小関わらず全域で再開発が行われている、もしくは計画されています。
代表的なものでは大阪市内で展開されている「大阪7大再生プロジェクト」や鉄道新線「なにわ筋線」などの都市交通網の整備が挙げられます。
さらに多くの自治体で都市再開発が計画されています。

参考:大阪府庁 大阪都市計画局|都市再開発の方針

大阪は日本のみならず、世界からも「住みやすい」と評価されている都市です。
実際にイギリスの「エコノミスト」誌の関連会社の調査では、世界でも最も住みやすい都市でオークランド(ニュージーランド)に次いで第2位に大阪が選ばれるほどです。2023年以降も需要は高まっていくと予測できます。

参考:EIU|The Global Liveability Index 2021

大阪府 中古マンション売却の2021年から現在までの売却動向と2023年の予測

大阪府 中古マンションの販売価格推移

【表 2021年~2023年8月までの中古マンション販売価格推移(単位:万円/月)】

2021年はこれくらいで売れました

仲介 2,687万円で売れました
買取 1,881万円で売れました

2022年はこれくらいで売れました

仲介 2,872万円で売れました
買取 2,010万円で売れました

今これくらいで売れています

  • 仲介 3,260万円で売れました
  • 買取 2,282万円で売れました

大阪府 売れた中古マンションの特徴を比較

大阪府で売れた中古マンションの特徴を、年次で比較します。

2021年から2022年にかけては、中古マンションの価格は上昇しています。

【大阪府で売れた中古マンションの特徴 年次推移】

売れた特徴

2022年

2021年

築年数(平均)

24.89年

24.55年

駅徒歩(平均)

7.3分

7.4分

専有面積(平均)

66.69㎡

68.17㎡

価格(平均)

2,872万円

2,687万円

取引件数(最多の市町村)

大阪市

大阪市

取引件数(最多の最寄駅)

阿波座駅

天神橋筋六丁目駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2023年度以降の中古マンション需要予測

2023年度以降の中古マンション需要予測

2022年に引き続き、2023年も大阪府の中古マンションは多くの需要が見込まれています。
特徴的なのは中古マンション取引のうち、約6割は大阪市に集中している点と、大阪市と大阪市以外ではニーズが異なる点です。

大阪市以外では最寄駅から徒歩10分以内の68㎡を超える3LDK以上の中古マンションが人気です。単身者向けの1Kや1LDKといった物件の需要は低く、大阪市以外の取引量では約3%にとどまっています。

対照的に、大阪市内では最寄駅から徒歩6分圏内の物件が注目されており、22㎡以上の1Kや1LDKなどの単身者向けの中古マンションが取引の約4割を占めています。

上記のような背景には、購買層の違いが挙げられます。
大阪市以外のエリアでの購買層は、大阪市や堺市などの都市部に通勤・通学するファミリー層が多いです。なかでも吹田市や豊中市が人気を集めています。
例えば千里中央駅は梅田駅まで約20分、なんば駅へも約30分でアクセスでき、乗り換えも必要ありません。
また、新大阪駅までは約14分、伊丹空港へモノレール利用で約20分と出張にも便利な立地であるため、ファミリー層に人気の街として有名です。

一方で大阪市の単身者向けマンションの主な購買層は、投資を目的とする方が中心です。
市内には学生や企業に勤務する若年層が多いため、賃貸経営を目的としたワンルームマンション需要が生まれています。さらに、東京23区と比べて家賃は安くなるもののマンションの購入価格が4割程度低いため、投資としての魅力が高まっています。

上記のように地域ごとの需要に違いはありますが、2023年以降も大阪府全体の中古マンションの需要は堅調でしょう。

大阪府 土地売却の2021年から現在までの売却動向と2023年の予測

大阪府 土地の販売価格推移

【表 2021年~2023年8月までの土地の販売価格推移(単位:万円/月)】

2021年はこれくらいで売れました

仲介 2,212万円で売れました
買取 1,548万円で売れました

2022年はこれくらいで売れました

仲介 2,471万円で売れました
買取 1,730万円で売れました

今これくらいで売れています

  • 仲介 2,520万円で売れました
  • 買取 1,764万円で売れました

大阪府 売れた土地の特徴を比較

大阪府で売れた土地の特徴を、年次で比較します。

2021年から2022年にかけて、地価は上昇傾向にあります。

【大阪府で売れた土地の特徴 年次推移】

売れた特徴

2022年

2021年

駅徒歩(平均)

11.3分

11.4分

面積(平均)

143.45㎡

142.53㎡

価格(平均)

2,471万円

2,212万円

取引件数(最多の市町村)

堺市

堺市

取引件数(最多の最寄駅)

香里園駅・星田駅

高槻駅

参照:国土交通省 不動産情報ライブラリ

・2023年度以降の土地需要予測

2023年度以降の土地需要予測

大阪府全体の土地価格は上昇傾向にあり、2023年もほぼ全域で継続して上昇または安定していくでしょう。

なかでも地価が高騰しているのは梅田を中心としたエリアです。
梅田駅(大阪駅)周辺では大阪ターミナルビルの増床やグランフロント大阪の開業など様々な再開発事業が行われ、全国でも有数の地価上昇が見られました。
最近では大阪7大再生プロジェクトとして旧梅田貨物駅跡地の「うめきたプロジェクトの2期」や中之島再開発など、引き続き多くの再開発事業が展開。また、新線・なにわ筋線や大阪モノレール延伸など交通インフラの整備・改善も計画されています。
さらに大阪万博の開催とその後の大阪IR(カジノを含む統合型リゾート)建設など、将来的にも地価が上昇していく要因は複数あります。

一方で、大阪市外でも再開発が活発に行われています。
代表的な例では、日本初のニュータウンとして昭和37年に誕生した千里ニュータウンの再生です。老朽化した団地やマンションの大規模な建て替えを進め、人口減少が続いていた千里ニュータウンが人口増加に転じるなど再生化の成功例として注目されています。

参考:大阪府大阪都市計画局|千里ニュータウンの再生について

また、新たな商業施設の誘致による地域の活性化も進められています。
門真市ではパナソニック門真南工場跡地に、「ららぽーと門真&三井アウトレットパーク大阪門真」と「コストコ」が2023年に開業。箕面市でも川合・山之口地区に「コストコ」誘致計画が進んでおり、地域の利便性を上げて魅力ある街づくりが各所で行われています。

北部の能勢町や豊能町、南部の千早赤阪村や岬町など、県境近くの一部の町村では地価の下落が見られますが、総じて大阪府の地価は2022年の傾向を引き続き保ち、安定もしくは上昇すると予想されます。

大阪府の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移

・人口推移について

大阪府の人口は令和5年8月時点で8,774,835人となっており、前年同月比で16,052人減少しました。
市町村別で見ると、人口が増加しているのは大阪市や吹田市、茨木市、泉佐野市のみです。その他のすべての市町村は人口が減少しています。

・人口増加率について

令和4年8月から令和5年8月の大阪府の人口増減率は「-0.18%」となり、各市町村は以下のとおりです。

【大阪府内の増減率ベスト5】

市区町村

増減率

茨木市

+ 0.45%

大阪市

+ 0.41%

吹田市

+ 0.40%

泉佐野市

+ 0.26%

箕面市

– 0.11%

【愛媛県内の増減率ワースト5】

市区町村

増減率

千早赤阪村

-2.53%

豊能町

-2.05%

能勢町

-1.65%

岬町

-1.57%

阪南市

-1.56%

大阪府全体の傾向として、大阪市や三島地域の市町村の人口は減少率が低く、南河内地域や泉州地域は人口減少率が高いです。

・年齢構成について

大阪府の年齢構成は以下のとおりです。

【年齢3区分別人口の比較】

年齢3区分別

令和2年
人口(年齢構造係数)

平成22年
人口(年齢構造係数)

年少人口
(0~14歳)

1,032,375人
(11.7%)

1,165,200人
(13.3%)

生産年齢人口
(15~64歳)

5,363,326人
(60.7%)

5,648,070人
(64.4%)

老齢人口
(65歳以上)

2,441,984人
(27.6%)

1,962,748人
(22.4%)

日本全体の深刻な問題である少子高齢化は、大阪府においても進行中です。
令和2年のデータによると人口減少が著しい地域では老齢人口の割合が高く、千早赤阪村(44.8%)や豊能町(46.4%)、能勢町(41.50%)などの町村は高齢化が進んでいます。
一方で大阪市(25.5%)、茨木市(24.5%)、吹田市(23.8%)などでは老齢人口の割合が大阪府の平均よりも低い数字になっています。

・世帯数について

令和5年9月時点の大阪府の世帯数は4,248,106世帯で、大阪府全体の人口は減少していますが、世帯数は前年より44,292世帯増加しました。
この傾向は1年だけのものではありません。

【世帯数及び1世帯あたりの人員の比較】

 

令和5年

平成25年

世帯数

4,248,106世帯

3,880,761世帯

世帯当たり人員

2.07人

2.28人

平成25年から令和5年の10年間で367,345世帯が増えていますが、世帯当たりの人員は減少しています。
参考:大阪府庁総務部統計課|推計人口

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