「転勤が決まったけど、マンションは売る方がいい?貸す方がいい?」
「売ると貸すではどんな違いがある?注意点は?」
など、転勤が決まってマンションを売るか貸すか迷っている方は多いです。
売るか貸すかで転勤中・転勤後の生活が大きく変わるので、迷うのは当然のことと言えます。
何も知らずに進めると経済的なダメージを受けるだけでなく、マンションに住めないなどの弊害も出るので注意が必要です。
それぞれの特徴や注意点を知っていれば、適切な方法を選べて賢く売却・賃貸に出すことができます。
ここでは、転勤時の売却・賃貸のメリット・デメリットや注意点について紹介しています。
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売る?貸す?どっちがいいかすぐ分かります!
まずは以下のチャートをご覧ください。
マンションを売るべきか貸した方がいいか、すぐにわかります。
転勤をしてマンションを売るか貸すかで迷っている方は、自分の状態に照らして見てください。
そして、この後に紹介する売る・貸すのメリット・デメリットを押さえておきましょう。
マンションを売るメリットとデメリット
マンションを売るメリットとデメリットをはじめに紹介していきます。
転勤が決まってマンションを売るメリットは、維持費の負担がなくまとまったお金が入ることです。
売却によって数百万円〜数千万円のお金が手に入る可能性があります。
ただしローン残高が多い場合は、お金が入らないどころか貯金等から支払いが必要になるので注意が必要です。
マンションを売るメリット・デメリットや注意点を知らないと、賃貸との冷静な比較ができず、あとで後悔することになります。
ここでは、転勤でマンションを売ることのメリットやデメリット、注意点について確認していきましょう。
メリット~高く売れるなら売ろう!~
マンションを売るメリットは、維持費の支払いがなくなり、まとまったお金が入ることです。
売却をすれば、管理費や修繕積立金、固定資産税の支払いがなくなり、売却代金を手にすることができます。
賃貸のように維持費の支払いや空室リスクを心配する必要がありません。
マンションが高く売れるのであれば、早めに手放しましょう。
年数が経ち建物が古くなれば、売却価格が下がってしまう可能性が高いです。
少しでも早く売却した方が、より多くのお金を手にすることができます。
このように、維持費の支払いから解放され、まとまったお金を手にできることがマンションを売るメリットです。
デメリット~ローンが残るなら~
マンションを売る際はローン残高に注意してください。
売却に伴い、住宅ローンを一括返済しないといけないからです。
ローンを利用して購入したマンションには金融機関の抵当権が設定されているので、完済して抵当権を抹消する必要があります。
そのため、ローン残高より売却代金が高いことを確認した上で、マンションを売るようにしましょう。
売却代金で残りのローンを一括完済できます。
もし売却代金よりローン残高が多い場合は、不足分を他の資産で補わなくてはなりません。
また将来性のある地域は、後々マンション価格が上昇する可能性があります。
売却することで、将来的な価値上昇のチャンスを逃してしまう点もデメリットです。
このようにマンションを売る際は、
- ローンの一括返済が必要(売却代金で足りない場合は他の資産を充当)
- 将来的な価値上昇による利益を逃す
などのデメリット・注意点があることを押さえておきましょう。
マンションを貸すメリットとデメリット
収入が増え、再びマンションで生活できるのが貸すメリットになります。
家賃収入があり、マンションの所有権は持ち続けるからです。
ただし、「転勤から戻っても入れない」「売却時に税制優遇を受けられない」などのデメリットもあります。
このようなメリットとデメリットを把握していないと、マンション売却と具体的に比較することができません。
また、貸した後に「税制優遇を受けられなくなった」「帰ってきてもすぐに住めない」と気づくようでは遅すぎます。
ここでは、マンションを貸すメリットとデメリットについて確認していきましょう。
メリット~家賃収入を得よう~
転勤でマンションを貸すメリットは、家賃収入が入ってくることです。
毎月の家賃収入で住宅ローンを返済していくことができます。
家賃を高く設定できれば、毎月1万〜2万円以上の利益を得ることが可能です。
価値が下がりづらい地域や物件であれば、賃貸を続けてローンが減ってきたタイミングで売却することもできます。
賃貸であれば、転勤から戻った時にまた住めるのも魅力です。
愛着のあるマンションで再び生活を始めることができます。
このように、家賃収入があることや再び住めることはマンションを貸すメリットです。
デメリット~空き家が怖いなら~
マンションを貸す場合は、次のようなデメリットがあります。
- 空室になるリスク
- 転勤から戻ってきても入れない
- 売却時に税金の優遇を受けられない
- 転勤先でマンションを買えない
立地の良い物件はすぐに入居者が見つかりますが、そうでない場合は入居者が見つからない可能性があります。
入居者がいなければ家賃収入は0円なので、転勤先の住居費とローン返済で支払い負担は2倍です。
また賃貸に関する法律「借地借家法」の決まりで、貸主は借主に対して正当な事由がない限りは退去を要求することはできません。
「転勤から帰ってきたので退去してくれ」と、借主を退去させることはできないのです。
さらに、居住用物件だと「住宅ローン控除」や「3,000万円の特別控除」の税制優遇措置を受けることができますが、賃貸に出すと受けられません。
そのため、毎年の所得税や売却時の譲渡所得税の負担が増えることになります。
賃貸に出すと、転勤先で新居を購入することも難しいです。
住宅ローンが残っていると、新たなローン利用が難しくなります。
このように転勤してマンションを貸すと、空室や税負担などのデメリットがあることを理解しておくことが必要です。
マンションを売るか貸すかで悩んでいる人は、「マンションを売るか貸すかどっちが得?売却と賃貸の10パターン比較したよ!」も参考にしてみてください。
※住宅ローン控除とは
10年間毎年末のローン残高1%(最大40万円)が税額控除となる制度。
令和2年12月31日までに入居した場合は控除期間が3年間延長。
※3,000万円の特別控除とは
不動産を売却した譲渡所得から3,000万円控除される特例。
マンションを売る場合は“戦略的に売る”
マンションを売る場合は戦略的に進めることが大事です。
場当たり的な売り方だと、時間がかかる上に価格が安くなる可能性があります。
戦略的に進めれば、そうでない進め方よりも良い条件でマンションを売ることが可能です。
戦略的に進めるために、次の3点を押さえておきましょう。
- すぐに査定してもらいすぐに売り出そう
- 居住中はイメージしやすいので売りやすい
- 実力のある不動産会社を選ぶ
すぐに査定してもらいすぐに売り出そう
転勤でマンションを売る場合は、すぐに査定をして売り出しましょう。
転勤時期は被ることが多く、他の転勤者がマンションを探している可能性があるためです。
需要がある時に動けば、マンションを早く高く売却することができます。
「イエウール」のような一括査定サイトを活用して複数業者で査定を行い、業者が決まればすぐに売り出しましょう。
転勤でマンションを売る際は、チャンスを逃さないようスピーディーに動くことが重要です。
居住中はイメージしやすいので売りやすい
転勤前で売主が居住しているうちにマンションを売り出しましょう。
入居者がいて家具・家電があると、買主は部屋の広さや使い方などがわかりやすいからです。
生活イメージがしやすくなるため、買主に安心感を与えることができます。
居住中は売却するチャンスですので、転勤で引っ越す前に売却活動を始めましょう。
実力のある不動産会社を選ぶ
転勤によってマンションを売る場合は、実力のある不動産会社を選びましょう。
業者によって販売力や顧客数が違うので実力のある業者に依頼をすれば、より良い条件で売ることができます。
逆に実力がない業者を選んでしまうと、売却に時間がかかり価格が安くなる可能性があるので注意が必要です。
「1ヶ月早く売りたい」「相場より50万円以上高く売りたい」など、少しでも早く高く売りたい場合は実力のある不動産会社に依頼をしましょう。
一括査定サイトを利用すれば効率よく複数業者を比較でき、実力のある不動産会社を見つけることができます。
マンションを貸す場合は“賢く貸す”
転勤でマンションを貸す場合は「賢く」貸しましょう。
マンションを賢く貸せば、転勤中に安定した家賃収入を得られるからです。
何も対策・工夫をせずに貸してしまうと、空室リスクが高くなり経済面で苦しくなる可能性があります。
賢く貸すために、マンションを貸す際の注意点や業者の選び方など確認していきましょう。
マンションを貸す時の流れは?
転勤でマンションを貸す場合は、次の流れで進めます。
- 不動産会社を探す
- 賃貸条件の決定
- 不動産会社と契約
- 入居者募集
- 審査
- 賃貸借契約
まずは、査定額や実績、担当者の対応、評判などから依頼する不動産会社を決めます。
不動産会社と相談をして家賃や入居期間など賃貸条件を決めた後は、契約です。
契約締結後、WEB等に情報を載せて入居者募集活動を行い、希望者が見つかれば審査をします。
審査に問題がなければ申込者と賃貸借契約を結び、家賃収入生活のスタートです。
マンションを貸す場合はこのような流れで進めます。
貸す場合の注意点は?
転勤でマンションを貸す場合は「空室リスク」と「契約方法」に注意をしてください。
入居者が見つからず家賃収入がない可能性がありますし、転勤から戻った時にすぐに住めない恐れがあるためです。
空室のままだと、転勤先の住居費とローン返済の2つを負担することになります。
空室状態が長く続けば、経済的に苦しくなり危険です。
また、転勤から戻る時期が決まっている場合は「定期借家契約」を検討しましょう。
定期借家契約とは契約期間に定めがある借家契約のことです。
契約期間の定めがない普通借家契約と違い、「2年間」などあらかじめ戻ってくる時期に合わせて契約ができます。
賃貸に出す場合は、空室リスクを回避するために実力のある業者を選んだり、定期借家契約を検討するなど工夫をしましょう。
管理会社の選び方は?
管理会社を選ぶ時は「評判が良くて実績豊富」な業者を選びましょう。
入居者満足度や入居率が高くなる可能性があるからです。
管理会社は入居や退去手続き、家賃回収、クレーム対応など入居者と深く関わります。
そのため対応力がない業者だと、入居者満足度や入居率に悪い影響を与える可能性が高いです。
評判が良くて実績豊富な業者であれば、安心して任せることができます。
安定した家賃収入を得るには、優秀な管理会社の存在が不可欠です。
複数の管理会社を比較して、評判が良く実績豊富な業者を選びましょう。
新しいマンションはサブリースが付いている場合も
サブリースは不動産会社に物件を借り上げてもらい、業者から一定の家賃保証を得る仕組みです。
マンションによってはサブリースが付いていて、空室リスクを軽減することができます。
サブリースによって、空室時でも一定額の家賃保証があるからです。
家賃保証の額は相場の8割程度になりますが、空室時にも収入が途絶えないのがメリットです。
また入居者はサブリース会社と賃貸借契約を結ぶため、入居者管理をすべて任せることができます。
マンションにサブリースが付いている可能性もあるため、事前に確認をしておきましょう。
空き家にしたり知り合いに貸すという選択肢も
経済的に余裕があり「他人に貸すのは嫌」「戻ってきた時にすぐに住みたい」という方は、敢えて空室にしておく選択肢もあります。
空き家にしていれば他人に使われる心配がなく、戻ってきた時に確実に住めるからです。
また、知らない人に貸すのが嫌な場合は知り合いに貸す方法があります。
空き家や知り合いに貸す選択肢があることも覚えておきましょう。
まとめ
ここでは、転勤時の売却・賃貸のメリット・デメリットや注意点について紹介しました。
ここで紹介したように、売る・貸すどちらが合うかは人によって異なります。
しかし、どちらの場合でも良い結果を出したいのであれば、優秀な不動産会社を選ぶこと必要です。
「イエウール」のような一括査定サイトを利用するなどして優秀な業者を見つけましょう。
売却・賃貸どちらもスピードが大切ですので、早速動き出すようにしてください。